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上界、下界

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数学 解析 順序集合 有界
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a
目次

上界、下界
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順序集合\((P,\space \leqq)\)とその部分集合\(Q\)に関して $$ p \in P \land \forall q \in Q,\space q\leqq p $$ である\(p\)を\(Q\)の 上界(upper bound) という。

対して、 $$ p \in P \land \forall q \in Q,\space q\geqq p $$ である\(p\)を\(Q\)の 下界(lower bound) という。

上界が存在するとき\(Q\)は上に有界であるという。
下界が存在するとき\(Q\)は下に有界であるという。
上界、下界が両方存在するときは単に有界であるという。

上限(\(\sup\))、下限(\(\inf\))
#

\(Q\)の上界の全体の集合に最小元\(m\)が存在するとき、\(m\)を\(Q\)の 最小上界(least upper bound) 、または 上限(supremum) という。
このとき、\(m=\sup Q\)と表す。

\(Q\)の下界の全体の集合に最大元\(m\)が存在するとき、\(m\)を\(Q\)の 最大下界(greatest lower bound) 、または 下限(infimum) という。
このとき、\(m=\inf Q\)と表す。

具体例
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画像内の人間全体の集合を\(P\)として、赤線で囲まれた部分集合を\(Q\)とする。
順序は高さで与える。

つまり、例えば\(A < E\)である。

このとき、\(Q\)の上界は\(A, \space E\)の2つであり、下界は\(D, \space C,\space B\)の3つである。

そして、\(\sup Q=A\)であり、\(\inf Q = D\)である。

上界、下界の定義には\(<\)ではなくて\(\leqq\)が登場しているので間違えないように注意。

基本的な性質
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上界、下界の定義や上の具体例から分かるとおり、\(\max Q, \space \min Q\)(最大元、最小元)が存在すれば\(\sup Q = \max Q, \space \inf Q = \min Q\)である。

最大元、最小元は常に存在するとは限らないことに注意。


上界、下界が存在する場合でも上限、下限が存在するとは限らない。

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